Thank you so much!
先日、個展 "Reminds Me Of You"の会期が無事終了いたしました。
沢山の方にご来場頂き、どうもありがとうございました。
刺繍アーティストとしての活動も3年めを迎え、節目にふさわしい
自分らしい展示ができたんじゃないかと思っています。
お世話になったNidi Galleryの清水さんや、いつも支えてくださる
皆様にもこの場でお礼を言いたいと思います。
今回の展示は、思い出や記憶をテーマにしていました。
私にとって記憶とは、とても抽象的、断片的で儚いものです。
今回は特に、イギリスのときのことを思い出しながら作ったので、
遠い記憶の場所を思いながら針を動かすのはとても楽しく、
同時にすこし寂しい時間でした。
思い起こせば、英語が話せるようになりたい&将来ファッションに関わる仕事がしたい
という気持ちだけで、突っ走って渡英したのが19歳。
コネも知り合いもいない場所に思い切って飛び込みました。
イギリスの美大では、まず感動を大事にしようと教わりました。
一流のものを見たり聞いたりすること、何かに感動することで
自分が何によって心を動かされるのかがわかる。
そこから、自分が何を作りたいのか、そのためにはどういう技術やセンスが
必要なのかを大学の三年間をかけて勉強したらいいという教えでした。
こんな感動を与えられるものを作れる人になりたい、と強く思うことによって
基礎的な技術を学ぶ、単調な時間も頑張れたのだと思います。
特に私のいたテキスタイル科では、先生が常にクリエイティブでオリジナルな作品を
つくることを強く推していて、花柄ばかり作っている人には
what's new about this?/これのどこが新しいのか教えて?
と、いつもなぜその作品を作るのかを考えさせられました。
その時の記憶からか、お花から少し遠ざかった時期もありましたが、
今回の展示ではあえて植物を多く用いることによって、
普遍的なテーマの中で自分らしい表現で作品を作る事にチャレンジできたことが
とても良い経験になったと思います。
渡英前は、どこにいても自分の本質は変わらないと思っていたけれど、
イギリスに行った事で、日本で今作っている作品が生まれているのだと思うと
あの頃の自分の記憶や体験を、大事にして生きていきたいと思います。
Work Hard & Be Nice!